またお前か!理解が悪い部下にイライラする原因と本質的な対処法

    ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田純平です。

    仕事をしていると色々な部下と一緒になります。理解が早い人もいれば、遅い人もいるでしょう。

    人それぞれの個性なのでしょうが、理解が遅いと仕事の進捗や品質に影響するので、イライラすることが増えます。

    今回はそのイライラの原因と対処法をご紹介します。

    この記事の目次

    理解が悪い部下にイライラする原因

    期待と現実のギャップ

    上司として部下に対して一定の理解や結果を期待している場合、その期待に対して部下が十分に応えられていないと感じると、フラストレーションが生じます。

    特に、基本的な指示や説明が伝わらないとき、このギャップがストレスとなります。

    「なんで今の説明で分からないの?」という理解しがたい状況は不安を生み、自己否定を生むので、それを受け入れきれずに自己防衛としてイライラしてしまうんですね。

    同じことを何度も言う必要がある

    部下が指示や説明を理解していないと感じると、上司としては同じことを何度も繰り返す必要があり、これがイライラを引き起こすことがあります。

    相手が理解していない時であっても、自分の説明が悪いのかな。と感じたり、理解されない否定感を感じることがあります。

    これが嫌で、その原因を生んでいる相手にイライラしてしまうんですね。

    また、効果的なコミュニケーションが取れていないことに対する苛立ちもあると思います。

    時間と労力の無駄

    理解が悪い部下に対して、再度説明を行ったり、仕事を修正するために時間を割かなければならない状況は、時間と労力の無駄と感じやすいものです。

    効率的に業務を進めたいという上司の想いが強いと、この無駄がストレスの原因になります。

    また、忙しい時や時間に余裕がないときは特にイライラしやすいので、ご注意ください。

    責任感とプレッシャー

    部下の理解が悪いために業務がうまく進まず、上司としての責任感やプレッシャーを感じることがあります。

    特に、プロジェクト全体のコントロールや責任が自分に乗っかっていると感じる場合、部下のパフォーマンスが自分の評価に影響すると感じ、イライラしやすくなります。

    そうならないためにも、実際に部下の仕事がプロジェクトの結果にどれだけ影響するのか理解しておきたいですね。

    自分の能力に対する不安

    部下が理解できない状況が続くと、上司として自分の指導力や説明能力に対する不安が生じることがあります。

    「自分の伝え方が悪いのか?」「相手のことを理解できていないのか?」という不安がイライラに繋がることがあります。

    自分が悪いのかも。自分の能力不足かも。という現実を避けるために防御反応としてイライラが出やすいので、ご注意ください。

    他の部下との比較

    過去に指導してきた部下がスムーズに仕事を理解し、進められた経験がある場合、それと比較して現在の部下が理解できていないと感じると、苛立ちを覚えやすくなります。

    人それぞれの才能や能力があるので、みんな同じように結果を求めるのが酷なのかもしれませんね。

    チーム全体への影響

    理解が悪い部下がチーム全体の進行を遅らせる場合、他のメンバーにも悪影響を及ぼすことがあります。

    この状況が上司にとってストレスとなり、イライラの原因となります。

    余裕があるスケジュールであればいいのですが、そうでない場合は特にイライラしやすくなりますね。

    常にスムーズにいかないといけない。という完璧主義がるのであれば、手放したいですね。

    理解が悪い部下にイライラした時の対処法

    ゆっくり深い呼吸をする

    まずはゆっくりと深呼吸をして、心を落ち着かせましょう。

    感情的になったまま対応すると、適切な指導ができなくなる可能性が上ります。

    簡単ですが、かなり効果的な方法ですよ。

    8秒吐いて8秒吸う。

    この単純なことをくり返すだけで感情は落ち着いてきますので、ぜひ試してみてください。

    原因を理解する

    部下が理解できない原因を考えましょう。

    スキル不足なのか、説明が不十分なのか、体調不良なのか、あるいは他の要因が影響しているのかを見極めます。

    具体的に、部下に対してどの部分が分かりにくかったのか、どんなサポートが必要なのかを確認しましょう。

    これにより、リアルな問題点を把握することができます。

    コミュニケーションを見直す

    複雑な言葉や専門用語を避け、簡単でわかりやすい言葉を使って説明しましょう。

    相手に合った理解できる言葉や表現を意識するといいですね。

    また、ポイントを絞って伝えることも重要です。

    部下が指示を理解しているかどうかを確認するために、説明した後で部下に自分の言葉で要点を繰り返させると理解度を確認できます。

    ただ、相手は「分かっていないと思われているのかも。」と否定感を感じる場合があるので、気楽な感じでコミュニケーションしましょう。

    ビジュアルや具体例を活用する

    視覚的な資料を使って説明することで、理解が深まりやすくなります。

    特に複雑な内容を伝える際には、視覚的なサポートが効果的です。

    理論だけでなく、実際の例を挙げて説明すると、部下が概念を理解しやすくなります。

    口頭で全てを伝えようとすると、相手が理解しにくいので、注意ですね。

    小さいステップで説明する

    大きなタスクを小さなステップに分けて、段階的に説明します。

    一度に大量の情報を伝えるのではなく、少しずつ進めると理解が進みます。

    一つのステップが終わったら、その都度フィードバックをして、次のステップに進む前に理解を確認します。

    手間はかかりますが着実に理解を積み重ねることが出来ますよ。

    ポジティブなフィードバック

    部下が少しでも理解を深めた際や、努力を見せた際には、その点を認めて褒めましょう。

    ポジティブなフィードバックは、モチベーションを高め、さらなる改善を促しますからね。

    「さっきの説明は長かったけど、よく理解できてたね。」といった具体的なフィードバックがオススメです。

    バレバレの褒め言葉でも相手は嬉しいものなので、一度チャレンジしてみましょう。

    長期的な視点を持つ

    部下の成長をサポートすることを長期的な目標として捉え、短期的な結果を求める度合いを減らしましょう。

    仕事としてはすぐに対処してほしいかもしれませんが、こっちの都合を押し付けすぎると相手のストレスが増加します。

    今よりも少しでも成長したらOKという発想を持って仕事をしたいですね。

    イライラした時の心理的な対処法

    部下への感謝日記をつける

    日々、部下への感謝日記をつけるのも有効です。

    感謝を意識していると、意外と「ありがとう」と思うことは多いものです。

    意識を向けるって大事ですね。

    忙しくしていると相手のサポートやちょとした気遣いに気が付かなかったり、やってもらって当たり前と思ってしまいがちです。

    そうなると、相手の優しさを受け取れないですし、相手のことを責める方向に意識が向いてしまいます。

    相手の良いところに意識を向けるって大事ですね。

    可能であれば、その感謝を伝えるとさらにGOODです!!

    感謝が積み重なっていくと、今の状況に感謝しやすくなるので、オススメですよ。

    相手への視点を変える

    理解が悪い部下がいると、「仕事ができないやつ」「プロジェクトのリスクになる」などネガティブなイメージが勝手に付きやすいものです。

    そうなると、常にその視点で相手を見てしまうので、打ち合わせ内容の理解が少し悪いだけで反応してしまい、イライラしやすくなります。

    そんな時は相手への視点を変えてみるのも有効な方法です。

    例えば、理解が悪いのであれば、ネガティブな視点ではなく、マイペースで進むタイプ。と捉えたり、自分の説明方法を改善するためのトレーニング期間という風に変える感じです。

    そうすることで、理解の悪い部下を素直に受け入れやすくなったり、自分のメリットになる視点を見つけ出せると、ネガティブな状況も前向に捉えやすくなります。

    自分に有益な相手への視点を考えてみましょう。

    「~すべき」「~してはいけない」という発想を緩める

    ・相手の話は正しく理解しないといけない
    ・話はちゃんと聞くべき
    ・打ち合わせはスムーズに終わらせるべき

    など誰でも多くの「~すべき」という発想を持っています。

    ただ、これは無意識に思っていることが多く、自分では認識していないことも多かったりします。

    無意識に作動するので便利な面もありますが、余計な反応も生んでしまいます。

    なので、理解が悪い部下に対して思いつく「~すべき、~してはいけない。」という発想を書き出してみましょう。

    まずは自分でこの発想に気づくことが大事です。

    書き出した後は、「本当にそうか?」と疑ってみてください。

    体調が悪い時は理解も悪くなりますし、自分の説明がわかりにくいときもあるでしょう。

    状況を冷静にみることにも繋がるので、ぜひ試してみてください。

    自己否定を見つめる

    相手の理解が悪いとき相手の原因とも言えますが、自分の説明方法が分かりにくい可能性もあります。

    後者は自分が原因になるので、自然と避けたくなるのも納得です。笑

    自分が悪いと受け入れるのが辛い時もありますからね。

    自己否定して自分を責める状態を見つめる感じになってしまうので嫌なものです。

    でも、「自分の原因かも?」という視点を持つことで、改善できることもあります。

    自己否定を無視して見ないようにすると、自分ではコントロールできずに突発的にイライラがでることもよくあります。

    なので、大変な部分もありますが、自分を責めてしまった事象を見つめるのは有効です。

    説明の方法が適切でなかったのであれば、その時の「もっと相手にわかりやすい説明にしたらよかった。」という想いを見つめることで、自己否定が膨らむリスクを軽減できます。

    プロジェクトのマネジメントであれば、見ていない工程や作業はコントロールできずに、何が起こるかわからない。みたいなイメージですね。

    自己否定を見つめていると、なぜその自己否定を想ったのか?という理由が思い浮かぶことがあります。

    子供の頃、親に自分の意見が伝わらないで傷ついた。みたいな感じですね。

    大人になってからの自己否定は基本的に幼少期の傷ついた経験に原因があることが多いので、今の自分とは違うと切り離せると自己否定も減ってきますよ。

    まとめ

    理解が悪い部下がいると仕事のスケジュールや納期に影響する感じがしてしまいます。

    でも、それは~すべきという固定観念だったり、スケジュールが遅れる不安が原因になっていることが多いと思います。

    理解も能力も人それぞれです。

    相手への感謝も忘れずに、人それぞれの個性を受け入れて、楽しく仕事をしたいですね。

    この記事の目次