ITエンジニアのイライラ改善をサポートしているインナーチャイルド・ヒーラーの山田純平です。
仕事をしていると、納期は絶対厳守!失敗はいけない!上司の指示は絶対!など様々な観念があります。
ただ、それが当たり前で気づかないのが通常です。
だから、自分で意識的に改善することが難しく、仕事や人生の生きづらさに繋がります。
固定観念は環境や教育など外的な要因で作られていくことが多いですが、その原因と改善法をご紹介します。
仕事で顔を出す迷惑な固定観念とは?
完璧でなければならない
自分や他人に対して完璧さを求める固定観念です。
完璧主義に陥ると、失敗を過度に怖れたり、ストレスが増大したりします。
仕事の成果でも納得行くことが少なく、いつも出来ていない部分にフォーカスが当たるため、自己評価が低くなることがあります。
また、相手にも完璧を求めがちで、部下の仕事にも厳しくなり、イライラや生きづらさの原因になります。
自分の仕事はやり遂げないといけない
自分に振られた仕事や決められた仕事は、最後までやり遂げなければならないという考えです。
それ以外の選択肢がなくなるため、状況に柔軟に適応しにくくなり、がむしゃらに頑張り続けてしまうこともあります。
結果、過剰にプレッシャーを感じたり、効率的な解決策を見逃すことがあります。
相手の期待に応えなければならない
相手の期待に応えることが最優先で、自分の希望や期待を二の次にする考え方です。
相手には喜ばれることになりますが、自分は自己犠牲的な行動をとりがちです。
結果的に、自身の都合や幸せ、満足感が損なわれ、ストレスやフラストレーションが溜まりやすくなります。
失敗は許されない
失敗は避けるべきであり、失敗は許されないと考える固定観念です。
失敗を避けようとするあまり、無難な選択が増え、新しい挑戦を避ける傾向があります。
そうなると、成長や学びの機会を逃し、リスクを取ることができなっていきます。
また、失敗への怖れが常に存在するため、イライラやストレスの原因になります。
人は変わらない
自分や他人が変わることは難しいと考える固定観念です。
特に、他人の行動や性格に対してこのような見方をすることがあります。
仕事では、部下に対してこの固定観念が働くと、常に監視や管理をしたくなり、「どうせちゃんとできないだろう。」と感じて、成長を期待した仕事を振らなくなります。
結果、仕事で自分が抱える量が増えて苦しむことにもなります。
また、人間関係の改善や、自己成長のチャンスを見逃す可能性があります。
~すべき、~すべきでない発想
「~あるべき」「~してはいけない」という考えに囚われる固定観念です。
上司や顧客の期待や子供の頃の教育方針に縛られすぎると、柔軟性が欠けてしまいます。
この発想が強ければ、柔軟な発想やクリエイティビティが抑えられ、生きづらくなっていきます。
また、あたり前すぎて自分では気づいていないことも多く、毎日、不自由さを感じる原因になります。
年を取ると能力が下がる
加齢によって、自分にはできないこという固定観念です。
これにより、年齢に関係なく新しいことに挑戦できるのに、それを制限してしまうことがあります。
無意識に無難な選択をしたり、身体的な限界を決めてしまいがちです。
自己成長や新たなチャレンジを制限し、無意識のうちに自己の可能性を狭めます。
生きづらくなる固定観念ができる原因
過去の経験の積重ね
過去に経験した成功や失敗が、特定の状況や行動に対する固定観念を生むことがあります。
たとえば、過去に何度も失敗したことがあると、「自分はこの分野で成功できない。」と考えるようになることがあります。
経験に基づく固定観念は、同じ状況になったときに同じ結果を想像してしまい、新しい挑戦を避ける原因になります。
育った環境や文化の影響
家庭、学校、職場、社会全体から受ける影響が、固定観念を形成することがあります。
たとえば、~大学出身だから難しい仕事はうまくできない。などの固定観念を生むことがあります。
また、関西出身だから面白いことを言わないといけない、という発想もありますね。笑
子供の頃の教育
学校や家庭で教えられた価値観やルールが、無意識のうちに固定観念として根付くことがあります。
教育を通じて得た知識が、特定の考え方に固執する原因になります。
・遅刻してはいけない。
・テストで良い点を取らないといけない。
・自分よりも周りを大事にしないといけない。
・人には優しくしないといけない。
など挙げだしたらきりがないですね。
それくらい沢山の固定観念があるのが通常です。
子供の頃からの教えを振り返ってみると、色々な固定観念に気づけると思いますよ。
自己防衛
人は無意識に自己を守るために固定観念を持つことがあります。
未知の状況やリスクを避けるために、自分が安心感を得られる固定観念を形成するイメージです。
自分が傷付かないために自己防衛するための固定観念は、リスクを回避する一方で、新しい機会や成長の機会を逃す原因になります。
興味のあることや、やってみたいことにチャレンジするよりも、失敗しない選択をしてしまうことが多いと思います。
それは自己防衛本能が働いていて、自分らしく振る舞うよりも傷付かない方を無意識的に優先しているからです。
状況によって、自己防衛は大事ですが、過剰になると弊害も多いですね。
思考を簡略化する
複雑な状況を簡単に理解するために、人は固定観念を使って思考を簡略化することがあります。
これにより、素早い判断ができるようになりますが、同時に柔軟な思考を妨げることもあります。
複雑な現実を単純化しすぎると、偏った判断や誤解が生まれやすくなります。
わかりやすいところでは、ルールに沿って行動や選択をするのがそれに当たります。
ルールに従って対応すれば考えないで済むというメリットがありますが、状況に応じた柔軟な対応は難しくなります。
良くも悪くも脳はさぼりたい習性があるので、うまく活用していきたいですね。
集団意識の影響
会社やプロジェクトなど集団の中で共有されている考え方や価値観が、個人に対して同調圧力をかけることがあります。
この圧力によって、自分の考えではなく、集団の固定観念に従うことになります。
集団における固定観念が強まると、異なる意見や新しい視点が受け入れられにくくなり、集団全体の柔軟性が失われます。
みんなが同じ方向に向かって進むという意味ではメリットですが、それ以外の選択や発展性が失われていきます。
「人それぞれ、自分らしくていい!」という集団意識がある組織であれば、成長・発展しやすいでしょうね。笑
メディアや情報源
メディアやTV、YouTubeなど特定の情報源が繰り返し伝える情報が、固定観念を形成することがあります。
ニュースや広告、SNSなどで見聞きする情報が、特定の見方を強化することになります。
メディアに影響されて、偏った視点や固定観念が形成されると、他の視点を受け入れることが難しくなります。
メディアの情報は大事ですが、自分に適した内容か?自分にあてはまるのか?という視点を持って、客観的に情報を分析する意識は重要です。
繰り返して習慣化する
繰り返し考えたり行動したりすることで、その思考パターンや行動が習慣化し、固定観念として根付くことがあります。
これにより、生産性や効率が上がるのでメリットも大きいですが、状況に応じた柔軟な対応が難しくなるデメリットもあります。
新しい情報や状況に対しても、過去の習慣に基づいた反応を繰り返すことになり、適応しにくくなります。
習慣は定期的に見直して必要なもの、不要なものを整理したいですね。
固定観念を緩める方法
「~すべき」「~してはいけない」という発想を書き出す
・仕事で失敗してはいけない
・周りの期待に応えるべき
・打ち合わせはスムーズに進めないといけない
誰でも多くの「~すべき」という発想を持っています。
ただ、これは無意識に思っていることが多く、自分では認識していないことも多かったりします。
無意識に作動するので便利な面もありますが、余計な反応も生んでしまいます。
まずは自分でこの発想に気づくことが大事です。
最初に、「~すべき。~してはいけない。」という発想を書き出してみましょう。
書き出した後は、「本当にそうかな?」と疑ってみてください。
状況によってはミスしてもいい場合もありますよね。
失敗が基になって新しいものが生まれたり、メンバーとの関係性が深まることもあります。
状況を冷静にみることにも繋がるので、ぜひ試してみてください。
異なる視点を探る
自分と異なる意見や文化、背景を持つ人々と交流し、他者の視点や考え方を理解していくことは有効です。
読書やドキュメンタリー鑑賞も効果的ですね。
また、旅に出ることもオススメです。
知らない土地の文化や人、食事や習慣に触れることで自分の固定観念に気づけることも多いです。
他者の視点を知ることで、自分の固定観念に疑問を持ち、より広い視野で物事を捉えることができるようになります。
オープンマインドを意識する
新しい情報やアイデアに対して否定的にならずに、一旦受け入れる姿勢を持ちましょう。
オープンマインドでいることで、固定観念にとらわれず、状況に応じた柔軟な思考が可能になります。
また、オープンマインドを意識することで、不一致な自分の言動に気づきやすく、固定観念の発見に繋がります。
今の固定観念を疑う
自分の固定観念に対する反対意見を意識的に探し、異なる可能性を検討します。
例えば、「打合せの5分前には会議室にいないといけない。」という固定観念がある場合、5分前にいなくてもいい理由を書き出しましょう。
5分前に会議室にいたら後から来た人が気を使うかもしれないし、アラブの国では遅れてくるのが礼儀だったりします。
めちゃくちゃな意見でもいいので、これをくり返すことで、今の固定観念が少しずつ緩んできます。
いつも復数の選択肢を考える
問題解決や選択する際に、複数の選択肢を考え、それぞれの利点と欠点を比較検討する方法は有効です。
さまざまな可能性を考えることで、固定観念にとらわれずに、より効果的な解決策を見つけることができます。
トレーニングとして、いつも3つの選択肢を考えるようにしてみましょう。
・ランチは何にするか?
・会社に来ていくシャツはどれにするか?
・会社までの通勤ルート
など遊び半分で大丈夫です。
これが習慣になると、会議で意見が噛み合わない時も柔軟に対応しやすくなります。
小さなことから楽しくコツコツと!進めるのがいいですよ。
過去の経験に囚われない
過去の経験が現在の決断に影響を与えていないかを確認し、過去に基づいた固定観念を手放すのが有効です。
失敗したことだけでなく、うまくいったこともそれが成功法則になり、固定観念になっていきます。
それでうまくいくのであればよいですが、そうでない場合は自分の中の成功法則を疑うのも一案です。
そうすることで、現在の状況に応じた新しい判断ができるようになり、より自由な発想が可能になります。
フィードバックを受け入れる
他者からのフィードバックを積極的に受け入れ、自分の行動や考え方に対する外部の視点を取り入れます。
外部の視点を取り入れることで、自分では気づかなかった固定観念に気づき、それを改善する機会を得られます。
注意点としては、相手の意見を鵜呑みにするのではなく、様々な考え方や発想、意見を収集する立ち位置でいましょう。
新しい経験を積む
普段とは異なる環境や活動にチャレンジし、新しい経験を積むことにより、固定観念を緩めます。
例えば、異文化体験や新しい趣味に挑戦するなどです。
新しい経験は、自分の世界を広げ、既存の固定観念を打ち破り、より柔軟で適応力のある思考を育てる助けとなります。
気になること、やりたいこと、興味のあることは気軽にチャレンジしていきましょう。
感情を見つめる
感情は感じないと溜まっていきます。ほんとに困った性質ですね、、笑
だから、イライラを抑圧していると逆にイライラしやすくなったり、自分でもびっくりするくらいキレてしまうこともあります。
逆に言えばイライラを感じれば解消されていくとも言えます。
とはいえ、イライラなどのネガティブな感情は誰でも感じたくないものです。
一般的には感情を感じることは慣れていないので、少しずつトレーニングするのがオススメです。
トレーニングはやったらその分だけイライラに対する耐性が上がり、振り回されにくくなります。
イライラに対する筋力がアップするイメージですね。
方法は以下の動画でも紹介していますので、ご覧いただければと思います。
まとめ
仕事や日常生活で、自分にとっての当たり前は沢山あります。
それは「考えなくてもいい」というメリットであり、生きるために重要なスキルです。
でも、「絶対~しないといけない。~してはいけない。」という固定観念が強いと仕事でもプライベートでも生きづらくなります。
納期は絶対厳守!という固定観念があると、疲れていても、用事があっても過剰に頑張ってしまいます。
固定観念には、それが生まれる理由があって、適切に対処すれば緩めることも可能です。
この記事で紹介した方法を活用して、定期的に固定観念を見つめて、仕事も人生も柔軟に楽しみたいですね。