相手にイライラしやすいあなたへ。固定観念にとらわれない実践ガイド

    みなさんこんにちは。ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田純平です。

    相手と話をしていてイライラすることが多い場合は、自分の固定観念が影響している可能性が高いと思います。

    相手の言っていることが間違っていて、自分の意見が正しいと強く想う場合も要注意ですね。

    今回は日常生活でイライラを生み出しやすい不要な固定観念についてご紹介したいと思います。

    この記事の目次

    固定観念とは?その影響を理解する

    固定観念の定義

    固定観念とは、「必ずこうである」という個人の思い込みのことで、不用な固定観念にとらわれると、特定の考え方や発想が固まってしまい、先入観を生み出して、相手の意見や行動を受け入れにくくなります。

    例えば、「納期はどんなことをしても死守するべきだ」という考え方は、会社員であれば誰にでも起こりやすい固定観念の一例です。

    このような固定観念は、発想や思考の柔軟性を欠き、自分と相手の意見が違った場合に相手の意見を受け入れるのが難しくなり、感情的になりやすくイライラを誘発します。

    また、他者の意見や新しいアイデアを軽視することにもつながり、相手の意見に対して批判的になりやすくなります。

    結果として、相手の発言や行動に対してイライラしやすくなってしまいます。

    さらに、納期を死守するために過剰に頑張ってしまったり、それが原因で過度なストレスを増やし、心身ともに疲弊しやすくなります。

    固定観念が生まれる原因

    固定観念は、さまざまな原因によって生まれます。まず、過去の経験や学習によって形成されることが多いです。

    人は自分が経験したことや学んだことに基づいて、特定の考え方や思い込みを持つようになります。

    また、家庭や社会から受ける影響も大きな要因です。

    幼少期に親や先生から教えられた価値観や地域的な文化が、固定観念の形成に大きく関係します。

    例えば、子供の頃から親に「嘘をついちゃだめ」と言われ続けていた場合、嘘や適当な意見を言う人を見るとイライラする。という仕組みです。

    また、メディアや広告も固定観念を助長することがあります。

    例えば、テレビや雑誌で繰り返しみる特定のイメージや情報は、人の思考や発想に刷り込まれ強い影響を与えることがあります。

    これらの要因が組み合わさって、固定観念が形成され、強化されていきます。

    不要な固定観念の悪影響

    不要な固定観念がつくと、それに囚われてしまい相手の意見が行動を受け入れにくくなります。

    さらに、物事を一つの方向からしか見られなくなり、それにそぐわない言動をする相手に反応したりイライラしやすくなります。

    例えば、「納期はどんなことをしても死守するべきだ」という固定観念がある場合、プライベートで予定があっても仕事を優先したり、身体が疲れていても無理して頑張ってしまい、心に余裕がなくなっていきます。

    結果、感情的になりやすくイライラを誘発します。

    固定観念がコミュニケーションに与える影響

    固定観念がコミュニケーションに与える影響は大きく、誤解や対立、イライラの原因となることが多いです。

    例えば、「自分の意見は正しい」といった固定観念があると、自分の意見に反する意見や状況になると感情が反応しイライラしやすくなります。

    また、「若手は経験が不足している」という固定観念は、若い社員の意見やアイデアを軽視する原因となり、双方の関係性悪化に繋がります。

    こうした固定観念を克服するためには、コミュニケーションの場において、相手の意見を尊重する姿勢が重要です。

    さらに、異なる視点を持つ人々と意識的に交流し、多様な意見を受け入れる姿勢を持つことで、固定観念にとらわれにくい柔軟なコミュニケーションが養われます。

    固定観念を克服するための実践的な方法

    固定観念を克服するためには、まず自分の思考パターンを認識し、柔軟な発想を取り入れることが重要です。ここでは、具体的な方法を紹介します。

    固定観念を緩める第一歩

    固定観念を緩めるための第一歩は、自分がどのような固定観念を持っているかを自覚することです。

    自分の思考パターンを振り返り、特定の状況やテーマに対してどのような考え方をしているかを確認しましょう。

    例えば、「納期はどんなことをしても死守するべきだ」といった考えがある場合、まずそれが固定観念であることを理解します。

    この自覚がないと、無意識のうちに固定観念にとらわれたまま行動してしまいます。

    なので、自分の固定観念を意識することで、その枠から抜け出すための第一歩を踏み出すことができます。

    また、他者からのフィードバックを受け入れることも有効です。

    上司や同僚に自分の考え方について相談すると、新たな気づきが得られるかもしれません。

    自分の意見だけが全てで正しいとは限らないので、様々な人の意見を聞けるといいですね。

    固定観念を緩める効果的な方法

    固定観念を緩めるためには、以下の効果的な方法を実践することが役立ちます。

    1.新しい情報を取り入れる:
    常に最新の情報を収集することは固定観念を緩めるために有効です。固定観念は過去の情報や経験を基に生成されるため、最新の情報を収集して新たな視点を取り入れることが大切です。

    2.他者の意見を聞く:
    他人の意見や考え方を聞き、自分以外の意見を知ることで、自分の視野を広げることができます。つい自分の意見や考え方が当たり前で相手もそうだろうと思ってしまいがちなので、色々な考えを知っていきたいですね。

    3.ブレインストーミングを行う:
    自由な発想を促すために、アイデアを出し合うブレインストーミングを行いましょう。自分以外の人から様々なアイデアが出てきて、固定した考え方が緩みやすくなります。

    4.視点を変える:
    自分の立場や役割を一旦横において、相手の目線で考えることで、新しい視点を得ることができます。相手目線で考えてみると固定観念が緩みやすいですよ。

    5.固定観念が成立しない条件を考える:
    対象の固定観念を緩めるために、それが成立しない条件を考えてみましょう。「納期は絶対厳守!」という固定観念であれば、納期が遅れてもよい状況や条件を考えてみる感じです。以外と絶対厳守な納期はないと思いますよ。笑

    6.メリット・デメリットを考える:
    固定観念にはメリットもあれば、でメリットもあります。いつもそれぞれ3つずつ挙げることで、1つの発想にこだわりにくくなりますよ。

    これらの方法を日常的に実践することで、固定観念を緩めて、柔軟な思考に変化することができます。

    ブレインストーミングの活用

    ブレインストーミングは、固定観念を緩めるための非常に効果的な方法です。

    この手法は、グループで自由にアイデアを出し合うことで、新しい視点や方法を見つけることが目的です。

    ブレインストーミングを行う際には、以下のポイントを守ることが重要です。

    まず、批判を避けること。どんな意見も否定せず、自由に発言できる環境を作りましょう。

    次に、質より量を重視することです。多くのアイデアを出すことで、意外な解決策が見つかることがあります。

    また、他者の意見や意図を受け入れ、自分の考えの幅を広げることが大切です。

    ブレインストーミングを行うことで、固定観念に縛らにくくなり、柔軟な思考を育むことができます。

    柔軟な思考を養うためのトレーニング方法

    柔軟な思考を養うためには、日常的に新しい視点やアイデアを取り入れるトレーニングが重要です。ここでは、その具体的な方法を紹介します。

    思考の柔軟性を高めるトレーニング

    思考の柔軟性を高めるためには、以下のトレーニングを実践することが効果的です。

    毎日新しいことに挑戦する:
    日々の固定された選択やルーティンを崩し、新しい活動や趣味に挑戦することで、新たな発想や視点を得られます。

    異なる分野の知識を学ぶ:
    自分の専門外の分野について学ぶことで、異なる考え方を身につけられます。

    日記をつける:
    日々の気づきやアイデアを書き留めることで、後から見返して新しい発想に繋げることができます。1日の終わりに振り返り日記をつけるのもオススメです。

    選択肢を複数考える:
    何を選択するにしても3つの選択肢を考えるトレーニングをすることで、1つの考え方にとらわれにくくなります。

    リラックスする時間を持つ:
    リラックスした状態で脳が活性化し、柔軟発想が浮かびやすくなります。

    これらのトレーニングを継続することで、柔軟な思考を自然に養うことができます。

    思考パターンの改善方法

    思考パターンを改善するためには、まず自分の思考の癖を理解し、それを意識的に変えることが有効です。

    例えば、常にネガティブな側面ばかりに目を向ける癖がある場合、ポジティブな側面にも目を向ける練習をします。

    具体的には、毎日ポジティブな出来事を3つ書き留める「感謝日記」をつけることで、ポジティブな思考パターンを養うことができます。

    また、固定観念にとらわれずに新しい視点を取り入れるために、異なる背景を持つ人々と意識的に交流することも有効です。

    多様な視点があることを理解することで、思考の幅が広がり、柔軟な発想ができるようになります。

    さらに、問題解決の際に「なぜ?」を5回繰り返して根本原因を探る「5 Why分析」を実践することで、問題の本質や自分の本音に気づくことができ、思考パターンの改善に繋がります。

    固定観念に対する心理的アプローチ

    否定から肯定への書き換え

    固定観念に対する心理的アプローチとして、自分の思考パターンを見直し、否定的な固定観念をポジティブなものに変える方法が有効です。

    例えば、「自分は失敗するに違いない」という固定観念を持っている場合、その思考を「失敗は学びの一つであり、次の成功に繋がる」というポジティブなものに変えることができます。

    この方法を実践するには、まず自分の思考パターンを日記やメモに書き出し、それを客観的に分析します。

    その後、ネガティブな固定観念をポジティブな考え方に置き換える練習を繰り返します。

    これにより、固定観念に縛られずに、より柔軟で前向きな思考が身につくようになります。

    固定観念に背く言動

    あえて対象の固定観念に背く行動を意図的に実戦することで、固定観念が緩んだり外れやすくなります。

    例えば「納期は絶対厳守!」という固定観念であれば、意図的にちょっと遅れて仕事を終わらせてみることで、絶対!というほどでもないな。という発想が自然と緩んでいきます。

    最初は結構勇気がいるかもしれませんが、友達との待ち合わせ時間にちょっと遅れるくらいの小さなところからチャレンジしてみてください。徐々に固定観念が緩んで日々のストレスが減りますよ。

    リフレーミングを活用する

    固定観念を緩めるには、リフレーミングを活用すると効果的です。

    リフレーミングとは、物事を別の視点から見直すことで、新たな理解や発見を得る手法です。

    まず、問題や状況を客観的に捉えることが大切です。

    自分の固定観念や先入観を一旦脇に置き、他の視点から見てみましょう。

    相手の視点から見てみれば、その意見のほうが理にかなっていると感じるかもしれませんし、上司の視点から見れば、別の案がいいと気づくかもしれません。

    自分の視点以外に様々な視点や可能性があるので、様々な他の視点を考えてみましょう。

    物事に絶対的な「良い・悪い」はないので、柔軟に視点を変えて自分にプラスな考え方を身につけていきましょう。

    さらに、質問を通じてリフレーミングを促進することも効果的です。

    「もし自分の意見が正しくないとしたら、どんなアイデアが良いだろう?」といった質問をすることで、自分でも新しい視点や気づきを得ることができます。

    ちょっとした選択や出来事でも、日々リフレーミングを実践することで、柔軟な思考が養われ、理解力が向上します。

    リフレーミングをトレーニングするコツとしては、いつも「選択肢を3つ考える」ようにしましょう。

    いつも選択肢を複数考える癖をつけることで「自分が絶対正しい。相手が絶対間違っている。」という発想が出にくくなります。

    これらの方法を使って、イライラする状況を減らしていきましょう。

    インナーチャイルドを見つめる

    子供の頃は特に親や先生の言ったことが「絶対に正しい」と思ってしまいがちです。小さなときは素直ですからね。

    「他人に嘘をついちゃだめよ。」と言われたら、それを絶対守ろうとしてしまいます。

    ただ、そんな聖人君主みたいに生きれる訳もなく、とっさに嘘をつくこともあるでしょう。

    それを親に注意されて傷ついた経験は誰でにもあるのではないでしょうか。

    このような傷ついた経験が固定観念を作り、強化していきます。

    このような経験が心の傷として潜在意識に残ってしまうのですが、これをインナーチャイルドと呼んでいます。

    インナーチャイルドは1度傷ついたらずっと潜在意識に残り続ける性質があります。ほんとに困ったものです。

    このインナーチャイルドの蓄積は成人になるまで続くと言われており、それが大人になっても影響を与えます。

    先程の例だと、親に嘘を指摘されて「もう、絶対に嘘はつかないぞ!」という想いが強化されるイメージです。

    でも、優しさの嘘もあるので、全て正論でコミュニケーションしてしまうと、逆に生きづらさにも繋がります。

    また、相手が嘘をついていると反応的に怒りやイライラが出やすいのも特徴です。

    このようなケースは意外に多いと思いますね。

    このメカニズムを知らないと、日々生きづらさを感じて過ごしたり、感情的になりやすくイライラした日常になっていきます。

    今の自分の判断や選択、思考パターンは子供の頃のインナーチャイルドが原因で出来ているといっても過言ではありません。

    なので、イライラや自己否定的な発想が出たときには、どんなインナーチャイルドがあるんだろう?と意識を向けてみてください。

    「なんだ、子どもの頃のあの出来事を気にしているだけか。」「親も間違えることはあるよね。」と気づければ、ネガティブな発想や反応は減っていき、ポジティブな心持ちになりやすいイメージです。

    さらに子供の頃の傷ついた経験を振り返ってクリアリングしていけば、ネガティブな思考や発想がもっと減っていき、ポジティブな発想で人生を生きやすくなります。

    固定観念が強かったり、イライラが常態化している、ネガティブな思考が強い人も改善の余地はまだまだたくさんあるので、人生をより幸せなものにしていきましょう。

    専門家に相談する

    固定観念は自分では当たり前に思っていることなので、自分では気づきにくいものです。

    だから、自己改善が難しいところでもあります。

    そんな時はカウンセラーなど心の専門家に相談するのも一案です。

    プロから客観的に自分のことを判断してもらって、適切に対処した方がいい点を教えてもらえると効果的で効率的ですからね。

    固定観念の改善やイライラ改善にご興味のある方はお気軽にご相談ください。

    まとめ

    固定観念は思っているよりも自分の人生に大きな影響を与えています。

    今回ご紹介した方法を日常的に取り入れることで固定観念が少しずつ緩んでいき、気がつけば随分と柔軟な思考で生きづらさやストレスが減っていくと思います。

    子供の頃から蓄積した固定観念は特に強化されているので、インナーチャイルドや幼少期を振り返ってみるのもオススメです。

    心も身体も思考も柔軟なほうが生きやすくストレスもすくない人生を歩めます。

    もっとゆる~く幸せな生き方の第一歩として固定観念を取り扱っていきましょう。

    この記事の目次