ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田純平です。
仕事をしていると相手の言っていることが分からなかったり、話が噛み合わないことがあると思います。
「この人は何が言いたいんだろう。」と感じた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
このような状況では、分かりにくい表現をしている相手が悪いと感じ、イライラしてしまいがちです。
この記事では相手の言っていることが理解できない原因やイライラの対処法をお伝えしたいと思います。
相手の言っていることが理解できない原因
なぜ相手の言っていることが理解できないのか?
相手の言っていることが理解できない時は、さまざまな要因があります。
一つは使っている言葉の意味の違いです。
例えば、同じ言葉でも、地域や文化、会社によって意味が異なることがあります。
また、専門用語や業界特有の言い回しが多いと理解しにくいですよね。
IT業界では常に新しいカタカナ言葉が生まれているので、相手の言っていることが意味不明だった経験もあるのではないでしょうか。笑
さらに、話し手の話すスピードが速すぎたり、声が小さい、活舌が悪い場合も相手が話していることが理解しにくくなります。
相手はそれが通常の話し方なので、注意や指摘しずらかったりしますよね。
他には、顔の表情もコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしているので、オンラインミーティングで相手の表情から言いたいことを読み取りにくいと認識の齟齬が生じやすくなります。
さらに、コミュニケーションスタイルの違いも影響します。
ある人は直接的な表現を好む一方で、別の人は間接的な表現を使うことがあり、相手の意図がうまく理解できないことがあります。
他にも寝不足やストレス、身体の疲労があると、集中力が低下し、話を理解する能力が落ちます。
心理的な要因
相手の言っていることが分からない時にイライラする原因として、心理的な要因も無視できません。
高圧的な上司やクレームを言ってくる顧客などが相手だったり、苦手意識のある相手だと相手の言動が気になってしまい、冷静に話を聞くのが難しくなります。
相手の話しをちゃんと聞くよりも、痛いことを言われたときの防御を優先してしまいますからね。
相手は自分を攻撃したい訳ではないと認識して、相手と心理的な距離間をとって話を聞くと理解しやすくなると思います。
また、自分の感情の状態も重要です。怒りや不安などのネガテイブな感情がある状態だと、冷静に話を聞くことが難しくなります。
相手の言ったことにツッコミを入れたり否定しながら聞いてしまうこともありますよね。笑
これらの原因を把握し、対策を講じることで、相手の話をより理解しやすくなります。
相手の言っていることが理解できないときの対処法
相手の話が理解できないときの対処法
相手の言っていることが理解できないときの対処法として、まず冷静になることが重要です。
感情的になると、相手の言っていることを理解することはほぼ不可能になってしまいます。
次に、相手の話を客観的に聞き、何が分からないかを明確にしましょう。
分からないことを相手に質問する時は否定感を与えない表現が重要です。
「私はこう理解したのですが合っていますか?」のような自分を主体とした表現がオススメですね。
「言っていることが分かりません。」とストレートに聞いてしまうと、相手が否定感を持ってしまいイライラのぶつけ合いになりかねないので注意しましょう。
効果的なコミュニケーションをとる
相手の言っていることを理解するために効果的なコミュニケーションを取るのが有効です。
まず、相手の立場に立って考えることが大切です。
相手が何を感じ、何を伝えたいのかを理解することで、適切な対応がやりやすくなります。
さらに、非言語コミュニケーションも意識しましょう。
相手の表情やジェスチャーを見て、言葉だけでは伝えきれない感情や意図を理解しようとすることが大事です。
相手の反応を見ながら、自分のコミュニケーションの仕方を調整することで、より効果的な理解が可能になります。
相手に共感する
相手へ共感することで相手のことを理解しやすくなります。
まず、相手の話をしっかりと聞き、相手の感情を認識し、それに応じた言葉を使うことがポイントです。
「それは大変だったね」や「いつもありがとうございます。」といった言葉で、相手の気持ちに寄り添うことができます。
さらに、相手の立場に立って考える姿勢を持つことも大切です。
相手の立場やどのような状況に置かれているのか、どんな気持ちでいるのかを想像し、それに基づいて適切な対応を心がけましょう。
最後に、自分の意見や体験を共有することで、共感を深めることができます。
例えば、「私も似たような失敗をしたことがあるよ」と伝えることで、相手に親近感を与えることができます。
これらの方法を組み合わせることで、徐々に共感度を高めていけるようになります。
リフレーミングを活用する
相手の言っていることを理解できない時には、リフレーミングを活用すると効果的です。
リフレーミングとは、物事を別の視点から見直すことで、新たな理解や発見を得る手法です。
まず、問題や状況を客観的に捉えることが大切です。
自分の固定観念や先入観を一旦脇に置き、他の視点から見てみましょう。
例えば、相手の立場に立って考えることで、新たな気づきが得られることがあります。
相手が上司であれば管理的な側面からの意見かもしれないですし、会社のルールで仕方がなく言っていることもありますよね。きっと。笑
次に、ポジティブな側面を見つけることもリフレーミングの一つです。
ネガティブな状況でも、何かしらの学びや成長の機会はあるものです。
相手と話が噛み合わない状況だったとしても自分のコミュニケーションの癖を発見して改善するきっかけになったり、相手が意図していることへの理解を深める機会でもあります。
出来事に絶対的な「良い・悪い」はないので、柔軟に視点を変えて自分に有益な学びにしていきましょう。
さらに、質問を通じてリフレーミングを促進することも効果的です。
「もしこうだったらどうなるだろう?」といった質問をすることで、相手も新しい視点や気づきを得ることができます。
日々リフレーミングを実践することで、柔軟な思考が養われ、理解力が向上します。
リフレーミングのトレーニングとしてはいつも「選択肢を3つ考える」ようにしましょう。
いつも選択肢を複数考える癖をつけることで「自分が正しい。相手が間違っている。」という発想が出にくくなります。
これらの方法を使って、理解できない状況を乗り越えていきましょう。
相手の話を理解するコツ
相手の話を理解するためのコツはいくつかあります。
まず、相手の話を遮らず、最後まで聞くことが基本です。
話の途中で口を挟むと、相手が伝えたいことを十分に理解できなくなりますし、相手も否定感を持ってしまいます。これ、結構重要です!
また、相槌を打ったり、うなずいたりすることで、相手の話を聞いている、関心を持っていることを伝えることができます。
ただ、大げさなリアクションは嘘臭く見えてしまうので、自然な相槌がオススメです。笑
さらに、相手の言葉を繰り返すことで、理解を確認する方法も有効です。
「あなたはこう考えていると、私は理解しています。」と確認することで、誤解を防ぐことができます。
また、メモを取ることも一つの方法です。
重要なポイントをメモに書き留めておくことで、後で見返すことができ、理解が深まります。
自分の意見を伝えるコツ
相手に自分の意見を伝える際は、簡潔で明確な言葉を使うことが効果的です。
曖昧な表現や専門用語を避け、誰にでもわかりやすい言葉を選びましょう。
「子供に分かるよう説明する」くらいの意識でもよいくらいです。
さらに、視覚的な補助を使うことも有効です。図や絵、リストなどを使って説明すると、相手が理解しやすくなります。
つい言葉だけで色々伝えたくなりますが、それだと聞いている側が頭の中でイメージをしながら理解しないといけません。
これは脳にとって負担になるのでそれを補助する意味で視覚的な表現は有効ですね。
他には、相手の反応を見ながら進めることも大切です。
相手が理解できていない様子が見られたら、再度説明するか、別の方法を試してみましょう。
相手が理解することが大事なので、気がついたら自分の言いたいことだけ言っていた。とならないように注意したいですね。
イライラを減らすための対処法
ゆっくり深い呼吸をする
椅子に座り、リラックスして目を閉じましょう。
その後は8秒吸って8秒吐く呼吸を5分間ゆっくりと続けるだけで、心がすっきり整ってきます。
この時は相手の言っていることは忘れるのがポイントです。 可能であれば、何も考えないほうが理想ですね。
ぼーっと何もしない時間が脳や心に栄養を与えてくれますよ。
呼吸はシンプルすぎてあまり実践されていない気がしますが、かなり効果的です。
ゆっくり水を飲む
ゆっくり水を飲む水を飲むことで心を落ち着けてくれます。
実は感情のエネルギーは水で流されやすいんです。
だから、イライラしている時は意識的に水を多く飲むようにすると良いですよ。
シャワーを浴びる
シャワーを浴びる浴びることで体の周りにあるイライラのエネルギーを流す効果があります。
自分の体からイライラが流れるイメージをしてシャワーで体を流すとより効果的ですね。
気分転換になもなるので、一度試してみてください。
軽い瞑想をする
瞑想と言われると専門家に習って修練を重ねないとできないイメージがあるかもしれませんが、そこまで本気でやらなくても大丈夫です。笑
まずは部屋を薄暗く心地よい明るさにして、ゆったりと椅子やソファー座ります。背もたれを使ってもOKですよ。
そして、目を閉じてゆっくり心地よいペースで呼吸をして、リラックスするだけです。
その状態でぼーっとしていると、イライラも静まってきますし、思考が整理されたり、良い気づきやひらめきが起きたりします。
この時にあれこれ考えてしまうと脳が休まらないのでご注意ください。
忙しい時ほどボーっとする時間を意識的に持って体だけでなく、脳も休ませることで感情が安定しやすくなります。
相手と心理的な距離間を取る
一般的に仕事をする相手とは心理的な距離間が近くなりやすいものです。
これは小さな頃に親に好かれたい、嫌われたくないという想いから相手と心理的距離間を近くして、同調することに慣れていることが主な原因になります。
だから、相手と同調するのが癖になっていると思っていたほうがいいですね。
相手と同調してしまうと相手の影響を受けやすくなり、冷静で客観的に相手の言っていることを理解しにくくなります。
なので、相手とは心理的な距離間を取りたいですね。
イメージは10メートル先の人と話している感覚、宇宙人や興味のない人と話している感覚で相手と話ができればいい感じです。
コミュニケーションの際は適切な距離間を取って、冷静に対応したいですね。
感情に振り回されないトレーニングをする
感情は感じないと溜まっていきます。ほんとに困った性質ですね、、笑
だから、イライラを抑圧していると逆にイライラしやすくなったり、自分でもびっくりするくらいキレてしまうこともあります。
逆に言えばイライラを感じれば解消されていくとも言えます。
とはいえ、イライラなどのネガティブな感情は誰でも感じたくないものです。
一般的には感情を感じることは慣れていないので、少しずつトレーニングするのがオススメです。
トレーニングはやったらその分だけイライラに対する耐性が上がり、振り回されにくくなります。
イライラに対する筋力がアップするイメージですね。
方法は以下の動画でも紹介していますので、ご覧いただければと思います。
インナーチャイルドを見つめる
子供の頃に親の言っていることを理解できなくてイライラして、怒られたり注意された経験は誰にでもあると思います。
小さなときは理解できないことも多いですからね。
ただ、周りからしたらちゃんと話しを聞いていないと思ってしまい、叱られます。
その経験が心の傷として潜在意識に残りますが、これはインナーチャイルドと呼ばれています。
インナーチャイルドは1度傷ついたらずっと潜在意識に残り続ける性質があります。ほんとに困ったものです。
このインナーチャイルドの蓄積は18歳か20歳頃まで続き、それが大人になっても影響を与えます。
具体的には、相手の言っていることはちゃんと聞かないといけない。理解できないのは良くない。という発想が強くなり、理解できない場合は自己否定してしまったり、それが許容量を超えるとイライラが発生します。
傷つきたくないのでイライラしてしまう感じですね。
このメカニズムを知らないと、自己否定的な日常になっていきます。
今の自分の判断や選択、思考パターンは子供の頃のインナーチャイルドが原因で出来ているといっても過言ではありません。
なので、自己否定的な発想が出たときには、どんなインナーチャイルドがあるんだろう?と意識を向けてみてください。
「理解できないのがダメなのではなく、怒られたくないだけか。」と気づければ、ネガティブな発想は減っていき、「相手の立ち場で考えてみよう。」という心持ちになりやすいイメージです。
さらに子供の頃の傷ついた経験を振り返ってクリアリングしていけば、ネガティブな思考や発想がもっと減っていき、ポジティブな発想で人生を生きやすくなります。
ネガティブな思考が強い人も改善の余地はまだまだたくさんあるので、人生をより幸せなものにしていきましょう。
メールマガジンではインナーチャイルドについても配信していますので、ご興味のある方はご購読いただけると嬉しいです。
まとめ
相手の言っていることが理解できないときはイライラしやすいですよね。
「ちゃんと分かるように話せよ。」と思ってしまいがちで、相手が悪いと感じやすいものです。
相手を責めだすとさらに話しをちゃんと聞けなくなるので避けたいですね。
また、話しが通じない状況は、自分のことをちゃんと理解してくれていない感じがすることもあるかもしれません。
そんな時は話しが分からない自分を少し責めてしまうこともあるかと思います。
それが不快で嫌だから、第2感情の怒り(イライラ)が出くるプロセスです。
これにはインナーチャイルドが大きく関連しているので、そこを見つめて改善することも効果的です。
相手の話しが理解できなくてもイライラしないように、今回ご紹介した方法を試していただいてければ嬉しいです。
イライラから解放されて、毎日を充実したものにしていきましょう。