ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田純平です。
現代は仕事でスピード感が求められる時代です。常に便利に進化していますからね。
ただ、その裏には人の努力や頑張りがあります。
時代の流れもあり、日々の仕事がタイトで忙しいのが通常になっている人も多いと思います。
その影響もあり、仕事が遅い部下がいると、イライラしやすくなります。
今回はその原因と対処法をご紹介したいと思います。
仕事が遅い部下にイライラする原因
業務の遅延によるプレッシャー
部下の作業が遅れることで、チーム全体のプロジェクトに遅れが生じる可能性があります。
これが上司やリーダーにとって大きなプレッシャーとなり、イライラの原因となります。
「仕事が遅い=プロジェクトへの納期遅れ」にはなるとは限りませんが、遅れることへの不安が積重なることで、それが怖れへと発展して、イライラへと展開していきます。
期待と現実のギャップ
上司として部下に対して高い期待を持っている場合、その期待に対して部下が十分に応えていないと感じると、フラストレーションが溜まります。
特に、自分が思っている基準と部下のパフォーマンスが大きくかけ離れている場合、このギャップがストレスとなります。
ただ、具体的に期待を伝えて部下と認識を合わせていない場合も多いので、面倒くさがらずに部下とコミュニケーションしたいですね。
リソースと時間の無駄遣い
部下の仕事が遅いと、時間やリソースが無駄になっていると感じることがあります。
リーダーは効率的にプロジェクトを進めたいという思いが強いため、これがイライラを引き起こします。
合理性や効率化は大事ですが、自分の心の安定も大事です。
結果、期限に間に合えばいいという発想も有効ですね。
自分の評価や責任感の影響
上司として、チーム全体の成果が自分の評価に直結する場合、部下の遅れが自分の評価に悪影響を与えると感じ、プレッシャーを感じることがあります。
また、部下の成長や成功を責任として捉えると、その期待に応えられないことに対して苛立ちを感じることがあります。
周りの目や評価は多かれ少なかれ気になるものですが、過剰に意識しないで仕事をしたいですね。
メンバでの不公平感
他のメンバーが効率的に働いている一方で、特定の部下が遅れていると、不公平感を感じ、イライラが生じることがあります。
特に、他のメンバーに負担がかかる状況では、この感情が強まります。
ただ、人はみんな同じスキルや思考力、能力がある訳ではありません。
人それぞれの個性や特徴として受け入れて、チーム全体でまとまれるといいですね。
過去の苦い経験の影響
過去に同様の状況で問題が発生した経験があると、その記憶が現在の状況に影響を与え、イライラすることがあります。
以前の失敗やストレスがトリガーとなって、感情が強く反応することがあります。
同じような失敗をしたくない気持は過去の経験に紐ついてしまっているので、失敗した時は後で振り返って、学びとしてポジティブな経験に変えたいですね。
仕事がコントロールできない不安
部下が自分の進捗状況を十分に伝えていない場合、上司は何が問題なのかを理解できず、結果としてイライラすることがあります。
上司として、チーム全体の進行をコントロールしたいという欲求が強い場合、部下の仕事が遅れることでコントロール感が失われ、ストレスを感じやすくなります。
コントロールしたい欲求は、都合の良くない現実が起こるかもしれないという不安に起因しています。
不安は野放しにしないで、具体的にしておきたいですね。
仕事が遅い部下にイライラする時の対処法
ゆっくり深い呼吸をする
まずはゆっくりと深呼吸をして、心を落ち着かせましょう。
感情的になったまま対応すると、適切な指導ができなくなる可能性が上ります。
簡単ですが、効果的な方法です。
8秒吐いて8秒吸う。
この単純なことをくり返すだけで感情は落ち着いてきますので、ぜひ試してみてください。
仕事が遅い原因を探る
部下の仕事が遅い原因を理解することが重要です。
部下がスキル不足なのか、タスクが複雑すぎるのか、あるいは仕事の進め方に問題があるのかを見極めましょう。
以外なことで引っかかっているだけということもありますからね。
なので、部下と話し合い、彼らが感じている問題や困難について聞いてみましょう。
これにより、解決策を一緒に見つけることができ、双方の理解も深まっていきます。
建設的なフィードバック
具体的なフィードバックは有効です。
部下がどの部分で遅れているのか具体的に認識して、事を効率的に進めるためのアドバイスや、具体的な改善策を提案しましょう。
抽象的ではなく、改善点を明確に伝えることが重要です。
たとえば、タスクの優先順位を見直したり、時間管理の方法を教えることも考えられます。
フィードバックの時は相手に否定感を与えないように意識すると、相手も話を素直に聞いてくれやすくなります。
期待値を明確にする
部下に対して明確な目標を設定し、達成すべき基準や期限を共有します。
これにより、部下は自分やるべき仕事や進捗を自己管理しやすくなります。
また、期待値を明確にすることで部下の肯定感も上がりやすく、仕事のモチベーションに繋がります。
また、定期的に期待値を伝えることで部下との意思疎通がやりやすくなるので、おすすめです。
視点を切り替る
仕事が遅い部下にイライラするのではなく、彼らの成長のためにどのようにサポートできるかを考えることで、建設的なアプローチが可能になります。
「遅い=悪いこと」と考えてしまうと、イライラが出やすくなります。
また、仕事が遅いということは伸びしろが大きいとも言えます。
屁理屈でもいいので、色々な視点で事象を捉え直してみましょう。
仕事が遅い。ということが良い面も悪い面もあるなと思いやすくなり、イライラも減ってくると思いますよ。
イライラしないための心理的な対処法
完璧主義を緩める
完璧主義が強いと自分の言動や成果に厳しくなります。
結果、「部下の仕事が遅い→スケジュールが遅れる」。という発想になりやすく、イライラしやすくなります。
なので、いつも部下の仕事の遅れが気になるようであれば、完璧を求める理由を考えてみるのがオススメです。
部下のタスクが遅れて、どのような不都合があるのか?何が嫌なのか?をという視点で紙に書き出してみましょう。
完璧主義は自分では当たり前になっていることが通常なので、それを明確にするのが大事なんですね。
「あ!こんなにこだわっていたのか。」と思えることが出てきたらいい感じです。
完璧を求めたい事象が明確になったら、必要以上のハードルを求めず、適当くらいの感覚で仕事をしてみましょう。
「何だ大した問題ないじゃないな。」と思えることが増えていくと、完璧主義も緩んでいきますよ。
相手への視点を変える
仕事が遅い部下がいると、「仕事ができないやつ」「プロジェクトのリスクになる」などネガティブなイメージが勝手に付きやすいものです。
そうなると、常にその視点で相手を見てしまうので、ちょっとミスしたり進捗が遅れただけで反応してしまい、イライラしやすくなります。
そんな時は自分の視点を変えてみるのも一つの手です。
例えば、仕事が遅いタイプあれば、ネガティブな視点ではなく、まだまだ成長の伸びしろがある。と捉えたり、自分の心の許容を増すためのトレーニング期間という風に変える感じです。
仕事の遅い部下を素直に受け入れやすくなったり、自分のメリットになるような視点を見つけ出せると、ネガティブな状況も前向に捉えやすくなります。
自分なりに有益な相手への視点を考えてみましょう。
最悪の事態を考える
部下の仕事が自分の思い通りにいかないことはよくあると思います。
マネジメントする立ち場であれば特に、部下の仕事が遅いとイライラしたり、気になってしまうでしょう。
この状況について、最悪の事態を想定するのは効果的です。
仕事で多少進捗が遅れても、基本的にほぼ問題ないと思います。
最悪、上司や顧客から突っ込まれる程度で、対応が面倒くさい程度だと思います。
これを明確にしておかないと過剰に不安が膨らんで、とても悪い事、嫌な事が起きるように感じてしまいます。
その不安を感じたくないから、その原因を生み出す相手にイライラしてしまうだけなので、不安を減らせるといいですね。
自分の感情を見つめる
感情は感じないと溜まっていきます。ほんとに困った性質ですね、、笑
だから、イライラを抑圧していると逆にイライラしやすくなったり、自分でもびっくりするくらいキレてしまうこともあります。
逆に言えばイライラを感じれば溜まらないで解消されていくとも言えます。
とはいえ、イライラなどのネガティブな感情は誰でも感じたくないものです。
一般的には感情を感じることは慣れていないので、少しずつトレーニングするのがオススメです。
トレーニングはやったらその分だけイライラに対する耐性が上がり、振り回されにくくなります。
イライラに対する筋力がアップするイメージですね。
方法は以下の動画でも紹介していますので、ご覧いただければと思います。
まとめ
部下の仕事が遅いと気になってイライラしてしまいがちです。
仕事が忙しいと特にそうなりやすいと思いますね。
そんな時でも適切に対処すれば、イライラを減らして、適切に部下への対処をしやすくなります。
現実的な対応も有効ですし、イライラする自分の心の原因を改善していくことで、感情に振り回されないで仕事を進めやすくなります。
結果的に品質や生産性も上がりやすくなるので、時間や心に余裕ができて、ストレスも減っていくでしょう。
イライラを敵視しないで、上手に付き合っていけるメンタリティを養っていきましょう。