ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田純平です。
職場や日常生活で、何かを注意された際にイラッとすることがあります。
この感情はなぜ起こるのでしょうか。多くの人が経験するこの反応には、心理的なメカニズムが関係しています。
この記事では、注意された際に感じる怒りや不快感の原因や、イラッとする状況を対処するための具体的な方法を紹介します。
注意されても冷静さを保ち、ストレスフルな状況でも上手に感情をコントロールするためのスキルを磨いていきましょう。
注意されるとイライラする心理的背景
私たちが注意されるとイライラを感じるのには心理的な理由があります。
この反応は自己防衛本能に関連しており、自尊心が脅威と感じるためです。
ここでは、この現象の心理的背景に焦点を当て潜在的な原因をご紹介します。
怒りの感情が生まれるメカニズム
人間は注意されることで、攻撃されていると感じることがあります。
これは自己防衛本能の一部で、脳は即座に防御体制を発動させます。
この自己防衛してしまうプロセスを受け入れて、怒りの感情がどのようにして発生するのか理解しましょう。
人は攻撃されていると感じると心理的なメカニズムとして、自分が否定されている感じがしていしまい、それが嫌で相手への反発として怒りが出ます。
怒りは第二感情と呼ばれており、怒りが出る前に別の感情があります。
一般的には、注意されると自分が否定された感じがして、自分がダメな存在のように思い、その事実を突き付けられているようでで「怖い」という感情が出てきます。これが第一感情になります。
怒りが出てくる背景に「怖れや不安」など他の感情が関係していると理解することで、イライラしている自分にフォーカスが当たりにくくなり、振り回されにくくなってきます。
人が注意されることに敏感になる理由
注意を受けると多くの人は仕事の結果などの事象ではなく、自分自身が否定されていると感じることがあります。
これはセルフイメージと密接に関連していて、何でも自分自身のことと結びつけて考えるようになります。
相手は良かれと思って注意していることも多いでしょうが、それを否定されたと感じてしまう場合は、「よくミスする」「仕事がスムーズにできない」などのネガティブなセルフイメージがあるのかもしれません。
ストレスと感情の関係
ストレスは人の感情の発生に大きな影響を与えます。
特に、厳しい注意はストレスレベルを急激に高め、その結果、ストレスに耐えきれず怒りやイライラといった感情を引き起こすことがあります。
なので、イライラなどネガティブな感情を減らすにはストレスを減らすことが効果的になります。
注意されるとイライラは出やすいものだと理解して、原因を解消していくことでイライラしない日常を創っていけます。
即効でイライラを鎮める方法
感情が高ぶったときにすぐに落ち着くための方法は多数存在します。
ここでは、シンプルで実行しやすい方法とともに、どうすれば急な感情の波に対して効果的に対処できるかを紹介します。
ゆっくり深い呼吸をする
椅子に座り、リラックスして目を閉じましょう。
その後は8秒吸って8秒吐く呼吸を5分間ゆっくりと続けるだけで、心がすっきり整ってきます。
この時は注意されたことは忘れるのがポイントです。 可能であれば、何も考えないほうが理想ですね。
ぼーっと何もしない時間が脳や心に栄養を与えてくれますよ。
呼吸はシンプルすぎてあまり実践されていない気がしますが、かなり効果的です。
ゆっくり水を飲む
ゆっくり水を飲む水を飲むことで心を落ち着けてくれます。
実は感情のエネルギーは水で流されやすいんです。
だから、イライラしている時は意識的に水を多く飲むようにすると良いですよ。
シャワーを浴びる
シャワーを浴びる浴びることで体の周りにあるイライラのエネルギーを流す効果があります。
自分の体からイライラが流れるイメージをしてシャワーで体を流すとより効果的ですね。
気分転換になもなるので、一度試してみてください。
落ち着く空間を整える
環境は感情に大きく影響を与えるため、リラックスできる空間を作ることは有効です。
自分の落ち着ける場所を整えることで、心の平穏を保つことができます。
柔らかい照明、静かな音楽、心地よい香りや観葉植物などを使って、安らげる環境を整えましょう。
ポイントは、物をあまり置かないほうが場としてもスッキリするのでオススメです。
相手のイメージをリフレーミングする
人それぞれ相手の印象は違うものです。
基本的に注意してくる相手は高圧的、仕事に細かい、完璧主義というイメージとして固定されています。
なので、イライラする時は別のイメージにリフレーミングしてみるのが効果的です。
個人的に色々試した経験から、男性なら「おネエ」、女性なら「芸人」という設定にしてみると、なんか笑えてきて冷静に相手とコミュニケーションしやすくなるのでオススメです。
今は注意してくるけど、家に帰ったら「やっだ~。」とか言ってるんだろうな。という設定にリフレーミングしてみると、なんでも受け入れれそうな気がします。笑
自分が笑えたり楽しくなる設定がいいですね。
相手と心理的な距離間を取る
一般的に仕事をする相手とは心理的な距離間が近くなりやすいものです。
これは小さな頃に親に好かれたい、嫌われたくないという想いから相手と心理的距離間を近くして、同調することに慣れていることが主な原因になります。
だから、相手と同調するのが癖になっていると思っていたほうがいいですね。
相手と同調してしまうと相手の影響を受けやすくなり、注意された時に自分が責められたり否定されている感覚になりやすくなります。
なので、相手とは心理的な距離間を取りたいですね。
イメージは10メートル先の人と話している感覚、興味のない人と話している感覚で相手と話ができればいい感じです。
コミュニケーションの際は適切な距離間を取って、冷静に対応したいですね。
イライラした時はすぐに鎮めたいですよね。簡単にできるものを紹介していますので、ぜひ試してみてください。
長期的な感情コントロールの強化
長期的に感情コントロールを向上させるためには、日々の感情トレーニングや出てきた感情を振り返る習慣が有効です。
ここでは、感情に振り回されないようになるために効果的な習慣とスキルを紹介します。
1日を振り返って日記をつける
自分の感情や反応を理解することは感情コントロールの鍵となります。
そのために1日の終わりにその日に起こった自分の想いや感情の日記をつけるのが有効です。
毎日、働いているとたくさんの反応や思考、想いや感情が発生しています。
でも、現代人は忙しく生きているので、自分に起こったことをキャッチできずに流してしまうことが多いと思います。
ですので、意識的に今日の自分を振り返ることで自分の思考や感情を理解し整理できます。
面倒に感じるかもしれませんが、かなり有効なので習慣にしたいですね。
難しい場合は週末に振り返る。というのもありですね♪
軽い瞑想を習慣にする
瞑想と言われると専門家に習って修練を重ねないとできないイメージがあるかもしれませんが、そこまで本気でやらなくても大丈夫です。笑
まずは部屋を薄暗くして心地よい明るさにして、ゆったりと座ります。背もたれを使ってもOKですよ。
そして、目を閉じてゆっくり心地よいペースで呼吸をして、リラックスするだけです。
その状態でぼーっとしていると、イライラも静まってきますし、思考が整理されたり、良い気づきやひらめきが起きたりします。
この時にあれこれ考えてしまうと脳が休まらないのでご注意ください。
忙しい時ほどボーっとする時間を意識的に持って体だけでなく、脳も休ませることで感情が安定しやすくなります。
感情に振り回されないトレーニングをする
感情は感じないと溜まっていきます。ほんとに困った性質ですね、、笑
だから、イライラを抑圧していると逆にイライラしやすくなったり、自分でもびっくりするくらいキレてしまうこともあります。
逆に言えばイライラを感じれば解消されていくとも言えます。
とはいえ、イライラなどのネガティブな感情は誰でも感じたくないものです。
一般的には感情を感じることは慣れていないので、少しずつトレーニングするのがオススメです。
トレーニングはやったらその分だけイライラに対する耐性が上がり、振り回されにくくなります。
イライラに対する筋力がアップするイメージですね。
方法は以下の動画でも紹介していますので、ご覧いただければと思います。
建設的にフィードバックを受け取る
他者からのフィードバックは時に厳しいものですが、自分を成長させる糧になります。
相手の意見を受け入れることで、自身の改善点が明確になり、より良い結果を生み出すことができますからね。
ポイントは「相手は自分を責めている訳ではない。」と心でとなえてから話を聞くことです。
自分のミスや失敗に対して相手がフィードバックする時は、どうしても責められている感じがしてしまうものです。
でも、相手は仕事の結果を求めているだけだったり、立場上の責任を果たすために改善点を伝えている場合が多いと思います。
一昔前なら人格を否定をする暴言をはく上司や顧客はいましたが、今はパワハラになってしまうので随分と注意の表現も柔らかくなっていると思います。
なので、自分自身に対してではなく、自分の仕事のやり方や結果に対して助言していると理解することで、フィードバックの否定的な印象から距離を取ることができます。
まずは否定感を減らしてから相手の話を聞くと、前向きにフィードバックを捉えやすくなりますね。
ちょっとしたコツですが、効果的だと思いますよ。
相手の立場や目線になって考えてみる
注意を受けたときの適切な対応方法を知っておくと有効です。
例えば、「その点について考えたことはありませんでした。もう少し詳しく教えていただけますか?」と確認することで、注意をフィードバックとして受け止め、有益なものにすることができます。
とはいえ、素直にそう思えないこともあると思います。
人間ってそんなにすぐポジティブに切り替えできないこともありますよね。
そんな時は相手の立場や目線になって考えてみるといいと思います。
相手の立場上、注意せざる得ない場合もあるでしょうし、指摘や否定的な内容を伝える場合もあるでしょう。
ゆっくり呼吸をして心を落ち着かせた後、相手の立場や目線に意識を向けてみましょう。
それだけで、相手の注意をフラットに受け入れやすくなりますよ。
まとめ
この記事では、注意されるとイライラする心理的原因と、それに冷静に対処する方法を紹介しました。
注意されるとイライラするのは、自己防衛本能やセルフイメージ、ストレスが関係しています。
イライラしたときは「防衛本能が作動しているんだな。」と認識すれば、感情から距離が取れてイライラしにくくなります。
即効性のある方法を活用しつつ、長期的にイライラしないマインドを整えていきましょう。
自分の感情とは一生付き合っていくことになるので、上手に付き合っていけると仕事や人生も充実してきますよ。