ITエンジニアのイライラ改善をサポートしている感情カウンセラーの山田隼平です。
仕事をしていると打合せや朝会など自分の意見を伝える状況が多くあります。
強制的に自分に指名がされれば何か言わざるを得ませんが、当たり障りないことを言ってしまうこともあると思います。
余計なことを言って波風を立てたくない気持ちが誰でにもありますね。
でも、自分の言いたいことがあっても、相手の反応が怖くて無難に解答してしてしまうこともあると思います。
この記事では自分の意見を言うのが怖い原因や対処法をご紹介します。
自分の意見を言うのが怖い原因
否定されることへの恐怖
自分の意見が否定されたり、批判されることを怖れるため、意見を言うことに不安や抵抗感を感じることがあります。
特に、自己評価が低かったり、発言内容に自信がないと、他人からの批判や否定によって自分が傷つけられると感じやすくなります。
自分の意見を伝えること自体が「拒絶される可能性」を伴うため、発言をためらいがちになります。
人間関係が悪くなる不安
自分の意見が他人と異なる場合、相手との関係が悪化したり、衝突が生まれることがあるため、意見を控えることがあります。
相手が上司や先輩、親しい友人などの場合、今の関係を保ちたいという気持ちが強く働きます。
相手の気持ちや反応を過度に気にしてしまい、自分の意見を言わないことで安全な立場を保とうとする傾向が生まれます。
完璧主義の傾向が強い
完璧主義的が強いと、発言内容に自信が持てず、「間違っていたらどうしよう」という不安がでてきます。
「正しいことを言わなければならない」「完璧にミスなく伝えないといけない」と感じるため、発言を躊躇することがあります。
自分の意見が完全ではないと感じると、口に出すこと自体に躊躇し、意見を伝えられないことが多くなります。
他人からの評価を気にしすぎる
他人からの評価を過度に気にしていると、自分の意見がどう思われるか不安を感じ、発言を控えることがあります。
他人に好かれたい、認められたいという欲求が強い場合、発言が周囲の評価にどう影響するかを考えすぎてしまいます。
自分の意見を述べることで評価が下がると感じると、意見を言うことが怖くなり、発言を控えがちになります。
過去のネガティブな経験
過去に自分の意見を否定されたり、批判された経験がある場合、その経験がトラウマとなり、再び意見を言うことに恐怖を感じやすくなります。
特に、批判的な環境で育った場合、この傾向が強まります。
「また批判されるかもしれない」と傷付くかもしれない不安を抱え、発言すること自体にためらいが出てきます。
自己肯定感の低さ
自己肯定感が低いと、自分の意見が他人にとって価値があるとは思えず、発言をためらうことがあります。
「自分の意見なんて役に立たないだろう」と感じるため、意見を言うこと自体に自信が持てません。
自分の意見を言うことに対して価値を見出せず、発言を避ける傾向が強まります。
他人の意見に合わせる習慣
他人の意見に合わせることが習慣化していると、自分の意見を言う必要がないと感じてしまうことがあります。
周囲と調和を保ちたいと考える場合、自分の意見を出さずに相手に同調することで安心感を得ようとする心理が働くものです。
他人と意見が異なることを怖れ、無意識に発言を控え、周囲に合わせることを優先してしまいます。
波風を立てないという意味では良いかもしれませんが、自分の意見を言えなくなるのは少し残念ですね。
場の雰囲気に圧倒されている
初対面の打ち合わせや偉い人たちとの面談、意見の合わない人たちとのアウェイな場面や、場の雰囲気が緊迫している場合、発言をしずらくなります。
場の雰囲気に圧倒され、自分の意見が埋もれることを怖れてしまうため、意見を言いにくくなります。
周囲の強い意見や空気感に圧倒され、自分の意見を伝えにくくなります。
自分の意見が相手を傷つけると感じる
自分の意見が相手を傷つけたり、不快な思いをさせるかもしれないという不安があると、発言を控えることがあります。
人間関係を重視する人は、相手に悪影響を与えたくないという気持ちから、意見を言わないことが多くなります。
自分の発言が他人にどう影響するかを過度に気にし、無意識に発言を避けるようになります。
経験不足からの不安
自分の経験や知識が不足していると感じると、自分の意見に自信が持てず、発言をためらうことがあります。
周囲に経験豊富な人が多い場合、自分の意見が的外れだと傷付く不安から口を閉ざしてしまうことがあります。
自分の意見が「間違っているのでは」と不安に思い、発言を控えることで、結果として自己主張が少なくなります。
自分の意見を言うのが怖い時の対処法
リラクゼーションで緊張を和らげる
呼吸法や深呼吸、軽いストレッチなどを活用し、リラックスできる状態を整えましょう。
発言前に「ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと吐く」を数回繰り返すだけでも効果的です。
緊張が緩和され、意見を言うときの不安感が軽減されます。
緊張すると身体に力が入るので、ストレッチも大事ですよ。
小さな発言から始める
インパクトの大きな意見ではなく、「私もそう思います」「そうですね」と相手の意見に同意する一言や、簡単な補足などから始めましょう。
発言することに少しずつ慣れることで、少しずつ「大丈夫なんだ。」と感じ、自信がつきます。
大きなプレッシャーを感じずに、自分の意見を伝えやすくなります。
無理に頑張らずに、自分のペースで小さな一言からはじめてみましょう。
自分の意見を「提案」や「質問」として伝える
「これについてはどう思いますか?」や「こんな見方もあるかもしれませんが…」といった提案や質問の形で意見を伝えると、断定的な言い方よりも相手が反発しにくく、意見を受け入れやすくなり、自分も発言しやすくなります。
自分の意見が「絶対的な主張」ではなく「1つのアイデア」と伝わるので、発言時の抵抗感が和らぎます。
自分の意見が絶対に正しいと思っても、提案という立ち位置で伝えることで相手が受け入れやすくなるのでオススメです。
場面や相手に合わせて意見を簡潔にまとめる
話のポイントを事前に頭の中で整理し、短くまとめて伝える工夫をしてみましょう。
「自分が伝えたいことの大事なポイントだけ話す」と考えると少し気が楽になりますね。
簡潔に話すことで、相手に自分の意見を伝えやすくなり、話すことへの抵抗感や負担も軽減されます。
相手の反応を深読みしすぎない
発言に対する相手の反応を過度に気にせず、「意見は人それぞれだから、自分の意見もその一つ」と考えてみましょう。
人によって考え方や価値観が違うことを理解し、相手の反応に振り回されないようにします。
また、自分の意見に反対されても「単なる意見の違い」と捉えて、自分のことを責めたり否定している訳ではないことを理解することは大事です。
つい、自分が責められている気持ちになりやすいですからね。
相手の反応をあまり気にせずに話すことで、気楽に意見を言えるようになります。
完璧主義を手放す
完璧主義の傾向が強いとミスや失敗が怖くなります。
ちょっとした言葉違いや相手に伝わりにくい表現をしただけでも、ヤバい!となりがちです。
相手は完璧な意見を求めている訳ではないので、自分で深刻になりすぎず、気楽に意見を言う気持ちを大切にしましょう。
間違えても「まぁ、いっか。」と思える感性は大事ですね。
なので、自分が思っている70点くらいでも大丈夫だと思います。
少しずつ完璧ではない意見を言うことで、「完璧でなくてもいいんだ。」という想いが芽生えてきます。
完璧主義は過剰に頑張りすぎたり、相手のミスも許容しにくいデメリットも大きいので、コツコツ手放したいですね。
過去の成功体験を思い出す
過去に自分の意見を言ってうまくいった経験や、肯定的なフィードバックを得た経験を振り返り、「発言しても大丈夫だった」ことを思い出します。
これにより自分の発言に自信がつき、発言に対する不安が和らぎます。
前向きな経験を思い出すことで、肯定的な気持ちで話せるようになります。
仕事のことだけでなく、小さな頃に親に意見を言って受け入れてもらえた経験があれば、それも思い返してみましょう。
小さな時の経験は大きな自己肯定に繋がりますよ。
信頼できる人との練習を重ねる
家族や友人などの気を許せる相手に、自分の意見を話す練習をするのも有効です。
身近な人へ自分の意見を伝えることで、発言することへの自信を養うことができます。
安心した状況で話す練習ができるため、自分の発言をする習慣がつきやすくなります。
発言が怖いものではなく安心だと思えれば、自分の意見を言うことも苦ではなくなってきますよ。
フィードバックをもらう
発言後に信頼できる人からフィードバックをもらい、自分の意見の伝え方について意見を聞いてみましょう。
周囲がどう受け取ったかを知ることで安心感が得られます。
発言内容がどう受け取られたかを知ることで、より良い伝え方が分かり、自信がつきます。
ただ、ダメ出しだけするような人だと逆に自信を失うことにもなるので、相手は選びましょうね。
意見を言うことでのメリットを考える
自分の意見を伝えることでどのようなメリットが得られるか、周囲にどんなプラスになるのか考えてみましょう。
意見を言うことがポジティブな影響を生むと考えることで、不安を和らげられます。
意見を言うことの価値を実感することで、勇気を持って話せるようになると思います。
過去の傷ついた経験を見つめる
子供の頃に親や先生に意見を言って否定や注意された経験は誰にでもあると思います。
小さなときは考えもまとまらないし、話す内容も論理的ではないですからね。
その経験が心の傷として潜在意識に残りますが、これはインナーチャイルドと呼ばれています。
インナーチャイルドは1度傷ついたらずっと潜在意識に残り続ける性質があります。ほんとに困ったものです。
このインナーチャイルドの蓄積は18歳か20歳頃まで続き、それが大人になっても影響を与えます。
具体的には違憲をすると否定される。反対される。という固定観念を植え付けることになります。
固定観念は自分の中の当たり前なので、意識もしないことが多いですね。
このメカニズムを知らないと、固定観念に振り回される人生になっていきます。
今の自分の判断や選択、思考パターンは子供の頃のインナーチャイルドが原因で出来ているといっても過言ではありません。
なので、「発言するのが怖い」という発想が出たときには、どんな固定観念やその原因のインナーチャイルドがあるんだろう?と意識を向けてみてください。
「親へ自分の意見を伝えた時に受け入れられなかったことがあったな。」と気づければ、相手に自分の意見を伝えることが怖いことは過去の投影だと意識を切り替えやすくなります。
日々、直面する怖れに振り回されないで、人生をより幸せなものにしていきましょう。
メールマガジンではインナーチャイルドについても配信していますので、ご興味のある方はご購読いただけると嬉しいです。
まとめ
自分の意見を素直に伝えるのは結構、怖いものです。
自分の意見が合っているか?指摘されたら嫌だ。反発されたらもっと嫌だ。という想いが無意識にでてくるのが通常だと思います。
こうなるには、相手の評価や反応を気にしすぎたり、完璧主義が強かったりと様々な原因があります。
また、幼少期の傷ついた経験を覚えていて、大人になっても同様の経験をするのでは?という怖れが生まれてきます。
これらを改善することで意見を言う強さが減っていき、素直に意見を伝えやすくなります。
急激に変わるわけではありませんが、地道に改善していきましょう。